日本舞踊 壽流三世家元 壽大地です!
「習い上手」という言葉を聞いたことがあります。
「教え上手」はだいたい見当がつきますね。
- 生徒がわかる言葉を駆使する
- 先生がやってみせてくれる
イメージさせるのが上手だったり
生徒の体を動かしたり、
いろいろあると思いますが、だいたいこの2点が揃うと
「あの先生教えるの上手よね!!!!!!」
という評価が出るような気がします。
では「習い上手」ってどう言うことでしょう?
先般の「教え上手」が生徒側から出る言葉に対し、
「習い上手」は先生側から出る言葉ですが、
先生達が感じる、
「この生徒は習い上手だな」と思われるポイント。
これ、某流派の家元がおっしゃっていましたが
「どんどん教えたくなるような」
という表現をされていました。
なおかつ、
「先生から引き出させるのが上手」な人がいる、とも。
私が思う習い上手さんをあげてみたいと思います。
具体的に表現すると、
- 稽古中に私語がない
- 先生の動きをよく見ている
- わからない前提で習う
まず、稽古中は先生の動きに集中して言葉を聞き逃さない。
言われた課題を理解する。
質問NG、とは思いません。
まず、物真似してみる。
これが上達の近道かなと思います。
わからない前提、と言うのは
「私これ知ってる」
という気持ちがあると、
受信機能が低下して
先生の発信がキャッチし辛くなります。
知ってることも初めて取り組むくらいの
気持ちで稽古を受ければ
新たな発見や、
勘違いに気がつくチャンスがあります!
最後に、最近大人が
「私はお客様(生徒)なのに」
という事を仰る方がいるそうです。
そうですね、
商店ではものを売り買いする構図で
月謝を納めている「私」=「客」
という考え方も出てくるんですね。
でもね、
芸事を「習う」のと
ものを「買う」のは
お金の流れの構図が一緒なだけで、
似て非なるもの、と思います。
私は「習い」ますし、「教え」ます。
「弟子」と「師匠」の両方をやっています。
そして、
「教えて下さい。どうぞ宜しくお願い致します。」の気持ちで習います。
先生が長年培ってきた芸を教えていただく…そういう謙虚な心が、人からものを習う姿勢だと思っています。
また、教えるときは、
「教えさせて頂きます。どうぞ宜しくお願い致します。」の気持ちでお教えします。
お互いに尊敬の念を持って接する、
そういう関係性でありたいと思います。
で、今日の写真のK君。
小学校6年生。
彼は3歳くらいのときに、
文化庁講座を受講したお姉ちゃんにくっついて、稽古見学していました。
2年くらい経ったときに、
かつお売り、という曲を短くして
初めて舞台に立ちました。
そう。
私がスカウトしたのですが(*^_^*)
小さい頃から五月人形のような顔立ちで、
とても可愛かったです。
いまでも顔はそんなに変わっていなと思います(*^_^*)
そのK君が、まさに、上記であげたような稽古姿勢で挑んでいます。
k君の稽古は全く疲れないし、
時間もあっという間に感じます。
稽古は緊張するそうで、お母さんに側でみていてほしいそうですが、
終わって帰り道に
「楽しかったー!」
と言っているとか(^-^)
きっとすごく集中しているんだと思います。
k君の稽古姿勢を見ていると
大人の私も見習いたく思います。
踊りを踊ることで、
特技を身に付けて、
これから沢山のことにチャレンジして
素敵な人になっていってほしいなと思っています。
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